熱間圧延

コンパクトだが多様性があって生産性に優れる、それが日本冶金工業の熱間圧延機、NCH (New Compact Hot Rolling Machine) で「粗圧延機」と「仕上げ圧延機」から成っています。厚板圧延から、温度制御しながら行うコイル圧延まで、熱間加工において蓄積された技術がここで活かされています。

熱間粗圧延機

粗圧延機は帯用プレート圧延(25mm まで圧延)と短尺プレート兼用の粗厚板ミルで、国内で初めて油圧AGCが付いているという特徴があります。また製品毎に最適圧延方法を計算設定することができます。

主な性能諸元
粗ミル 4段リバースミル
圧延反力 最大4,000トン
圧延速度 最高314mpm
圧延可能範囲
厚さ 6.0~220mm
最大2,500mm
ステッケル熱間圧延機

「仕上げ圧延機」は断面形状、長手方向の板厚精度、表面品質、内面品質に優れた製品熱帯を製造することができるステッケルタイプの圧延機です。この圧延機により、難加工と言われる合金や変形抵抗の高い合金の圧延が可能となります。熱間圧延では素材を製品に合わせた条件で加熱炉内で加熱してから行います。その温度は1,200℃を超えています。高機能材の製造の中でもクロム (Cr)を含まない合金の加熱には多くのノウハウが含まれています。その一つが無酸化炉による酸化を抑えた加熱の技術です。軟磁性合金などの加熱では特にその機能が発揮されています。

主な性能諸元
仕上げミル 4段リバースミル
圧延反力 最大4,000トン
圧延速度 最高836mpm
圧延可能範囲
厚さ 2.0~25mm
最大1,600mm
ピット炉

厚板圧延でスラブ加熱に活躍するピット炉です。文字通り「ピット」の形状をし、スラブの温度が最適になった段階で、炉の上蓋を開けて、スラブをクレーンで取り出します。

無酸化炉

Fe-Ni (鉄-ニッケル) を主成分とする合金などは、この無酸化炉によって日本冶金工業が独自に考案した還元性雰囲気の中で加熱されます。ここでの丁寧な管理が、最高の品質を誇る高機能材を生産する鍵となります。