高耐食鋼・合金
NAS75N
- JISー
- UNSS32760
- DIN/EN1.4501
Super Duplex Stainless Steel
NAS75Nは孔食指数( PRE )が 40 以上のスーパー二相ステンレス鋼であり、優れた耐食性および強度特性を有します。 UNS S32205 、 SUS329J3L 、 SUS329J4L(NAS64)に比べて、耐局部腐食性に優れており、化学プラント、海水淡水化プラント等に用いられます。当社では板を供給します。
主要成分 | 25Cr-7Ni-3.6Mo-0.6Cu-0.6W-0.27N |
---|---|
製品形状 |
|
加工性 | 熱間強度は、1150 〜 950℃ で SUS430 並みです。 900℃ 以下では急激に強度が上昇するので、注意が必要です。熱間加工後は固溶化熱処理が必要です。冷間加工は SUS304 に比較して耐力が高く、伸びが低い点に注意して下さい。 |
溶接性 | 溶接は標準オーステナイト系ステンレス鋼と同様、TIG 、 MIG および被覆アーク溶接が可能です。溶接棒は UNS 32760 用溶接棒を用いますが、予熱や後熱の必要はありません。脆化の原因となる σ 相の析出を防止するために、パス間温度が100℃ 以下になるようにして下さい。 |
熱処理 | 固溶化熱処理温度は1080 〜 1120℃(ASTM 規格を要求される場合は 1100℃ 以上)であり、熱処理後は急冷が必要です。冷却はできるだけ早くして脆化温度範囲475℃ 脆性温度範囲、 σ 脆性温度範囲)にさらされる時間を少なくする必要があります。 |
酸洗 | 酸洗は、硝酸弗酸の混酸を使用しますが、 SUS304 に比較して耐食性が高い分だけスケールは若干落ちにくいので、酸洗前に短時間のアルカリ浸漬を行うか、またもし可能ならばショットブラストをかけると非常に有効です。 |
用途 | 海水淡水化プラント、化学プラント、海水ポンプ等 |