高耐食鋼・合金

NAS185N

  • JISSUS312L
  • UNSS31254
  • DIN/EN1.4547
Super Austenitic Stainless Steel

NAS185N(SUS312L 、 UNS S31254 )は高クロム高モリブデンを含有する高耐食ステンレス鋼で、高温海水のような苛酷な環境でも優れた耐食性を有し、環境によってはニッケル合金や純チタンに匹敵する耐食性を有する経済性の高いステンレス鋼です。当社では板、帯を供給します。

製品資料

NAS185N製品情報 PDF(334KB)

主要成分 20Cr-18Ni-6Mo-0.8Cu-0.2N
製品形状
帯
板
厚板厚板
加工性 冷間および熱間加工性はSUS304 、 316 等の標準オーステナイト系ステンレス鋼とほぼ同等ですが、冷間加工、熱間加工とも強度が高いことに対する留意が必要です。
溶接性 溶接は、標準オーステナイト系ステンレス鋼と同様、被覆アーク溶接、TIG 溶接およびプラズマ溶接が可能です。溶接材料はアロイ 276 を用いて下さい。予熱や後熱の必要はありません。
切削性 高ニッケル含有ステンレス鋼の特徴として、切削性はオーステナイト系ステンレス鋼に比較して難しいといえますが、ニッケル基合金よりは容易です。切削工具はなるべく超硬工具を用い、送り速度を遅くし、切り込み深さを大きくして下さい。
熱処理 NAS185Nは、オーステナイト系ステンレス鋼ですから、熱処理も標準オーステナイト系ステンレス鋼に準じます。通常用いられる熱処理条件は下記の通りです。
・固溶化熱処理1125~1175℃ 水冷
酸洗 酸洗は、硝酸弗酸の混酸を使用しますが、 SUS304 に比較して耐食性が高い分だけスケールは若干落ちにくいので、酸洗前に短時間のアルカリ浸漬を行うか、またもし可能ならばショットブラストをかけると非常に有効です。
用途 化学プラント、排煙脱硫装置、海洋構造物、熱交換器、各種漂白装置等