INDUSTRY 高機能材の用途

日本冶金の「高機能材」とは、
汎用ステンレス鋼SUS304(18%Cr-8%Ni)よりも、耐食性、耐熱性、機械的性質、物理的性質などに優れ、
原則としてNiを20%以上含有する鋼・合金のことを指します。
世界中で活躍する数々の高機能材の一部を、ここでご紹介します。

高耐食ステンレス鋼NAS185N NAS354N

写真NAS185Nライニング 羽田空港連絡誘導路ジャケット(中央銀色部分)
写真D滑走路誘導路の橋脚全景写真

羽田空港再拡張工事において、D滑走路誘導路の橋脚ライニングにNAS185N、NAS354Nが採用されています。NAS185N、NAS354Nの海水に対する優れた耐食性により、100年以上の耐久性を要求される主要構造物のメンテナンスフリー化、ライフサイクルコスト低減が可能となりました。

スーパーステンレス鋼NAS254N

塩分濃度が高く過酷な腐食環境となる醤油諸味タンク等に、スーパーオーステナイトステンレス鋼NAS254N(UNS S32053)が日本で初めて採用されました。

写真醤油諸味タンク
写真海岸地域屋根
写真海洋鋼構造物

低熱膨張材NAS36LP

航空機用複合材の整形は、成形用型に炭素繊維を張り、高温・高圧に焼き固めて成型します。この高温加熱時に、成形型が複合材と同じ熱膨張率でなくては安定した製品形状が確保できません。そこで、複合材の熱膨張係数に近いインバー合金NAS36LPが採用されました。

写真Boeing787 DREAM LINER 外観イメージ
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排煙脱硫装置用 高耐食合金NAS255NM NAS185N NASNW22 NAS254NM

アジア地域での石炭火力発電所の増設などで需要増が見込まれる排煙脱硫装置向けに、日本冶金の種々の高耐食合金が使用されています。

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LNG船メンブレンタンク用低膨張合金NAS36LG

LNG船のメンブレンタンクにて、NAS36LGが用いられています。Fe-36Niの使用量は、1隻あたりなんと約400トンにおよびます。

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太陽光発電用(ソーラーグレード)シリコン(Si)製造装置用NAS800H

反応器に使用される材料には、500〜600°Cの高温の操業条件に耐え得る高温強度と、腐食性のある原料ガス、副生ガスに耐える耐食性が必要です。その両方の特性を兼ね備えたNAS800Hの極厚版が使用されています。

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石油・ガス採掘用アンビリカルチューブNAS825

NAS825はNiを多量に含む高耐食Ni合金で、硫化水素などを含む腐食性の強い原油精製プラント等の耐食素材として広く用いられています。日本冶金のNAS825は、その品質と安定した供給能力により、世界トップクラスの販売量を誇っています。

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