精密機械・ハイテク製品

バイメタル

熱膨張係数の異なる2種類の金属板を貼り合わせたものがバイメタルです。(熱膨張係数の異なる3種類の金属板を貼り合わせたものはトリメタル。)これらは温度が変化すると熱膨張係数の小さな金属の方に曲がることから、一種の温度センサーとして使われます。
バイメタルが使われる温度センサーの用途は、自動温度調節や自動スイッチなどの家庭電化製品から、自動車のシガーライター、テレビのブラウン管支持金具など多岐に及びます。
日本冶金工業では、このバイメタルの高熱膨張側の材料として、NAS 21-6NAS 22-3NAS 206MNを、また低熱膨張側の材料としてNAS 36を供給しています。

バイメタル

電話部品

電話、各種家電製品、OA機器などで用いられているブザーは、圧電素子と金属板を貼り合わせた振動板のたわみ振動を発音源としています。たわみ振動は、磁石から出た磁束による磁界が振動板を上下に動かすことで発生し、音を生み出します。
このため振動板には軟磁性材料NAS 42NAS PBが使われています。

ブザーの振動板
ブザーの振動板

時計部品

アナログクオーツ時計の秒針を正確に駆動させるステッピングモータは、ステータ、駆動コイル、ロータといった細かい部品から構成されています。駆動コイルは、NAS PBNAS PCなどのパーマロイ系の軟磁性材料の鉄心に銅線を巻いたもので、ステータも同じパーマロイ系の軟磁性材料で作られています。この駆動コイルとステータを組み合わせて電磁石を作り、ロータを回転させて時を刻みます。

変圧器

交流電力を供給する変圧器(トランス)は、磁束の通路となる鉄心(コア)と巻線(コイル)から構成されています。鉄心材料としては珪素鋼板が有名ですが、通信機器などIT関連の精密機器の小型変圧器用鉄心には、小さな磁場でも敏感に反応して容易に磁化される、NAS PBNAS PCといったパーマロイ系の軟磁性材料が使われています。

時計部品

携帯電話

携帯電話のケースやフレーム、その他の部分には、極薄の筺体を支える高強度と、内部の精密な電子部品に悪影響を与えない非磁性特性が求められます。NAS NM15Mは、大きな加工を加えても磁性を帯びない非磁性特性に優れている上、強度も高いステンレス鋼で、そうした用途に最適です。

携帯電話