高耐食鋼・合金

NAS 74N

  • JIS
  • UNSS32750
  • DIN/EN1.4410
Super Duplex Stainless Steel

NAS74Nは孔食指数 (PRE) が 40 以上のスーパー二相ステンレス鋼であり、優れた耐食性および強度特性を有します。 SUS329J3L 、SUS329J4L(NAS64) に比べて、耐局部腐食性に優れており、化学プラント、海水淡水化プラント等に用いられます。当社では板、帯を供給しています。

製品資料

NAS 74N製品情報PDF(269KB)

主要成分 25Cr-7Ni-3.8Mo-0.27N
製品形状
帯
板
厚板厚板
加工性 高温ではSUS304 に比較して強度が低いですが、 1000℃ 以下では急激に強度が上昇するので、注意が必要です。熱間加工後は固溶化熱処理が必要です。冷間加工は SUS304 に比較して耐力が高く、伸びが低い点に注意して下さい。
溶接性 溶接は標準オーステナイト系ステンレス鋼と同様、TIG 、 MIG および被覆アーク溶接などが可能です。溶接棒は UNSS32750 用溶接棒を用いますが、予熱や後熱の必要はありません。脆化の原因となる σ 相の析出を防止するために、パス間温度が100℃ 以下になるようにして下さい。
熱処理 固溶化熱処理温度は1025 〜 1125℃ であり、熱処理後は急冷が必要です。冷却はできるだけ早くして脆化温度範囲( 475℃ 脆性温度範囲、 σ 脆性温度範囲)にさらされる時間を少なくする必要があります。
酸洗 酸洗は、硝酸弗酸の混酸を使用しますが、 SUS304 と比較して耐食性が高い分だけスケールは若干落ちにくいので、酸洗前に短時間の溶融アルカリ浸漬を行うか、またもし可能ならばショットブラストをかけると非常に有効です。
用途 化学プラント、ケミカルタンカー、海水淡水化プラント、海水ポンプ等