高耐食鋼・合金

NAS 64

  • JISSUS 329J4L
  • UNSS32506
  • DIN/EN
Duplex Stainless Steel

NAS 64(SUS 329J4L 、 UNS S32506 、 ASME Code Case 2543 )は当社が開発したオーステナイト・フェライト二相ステンレス鋼で、 SUS 316Lに比べ高 Cr 、高 Mo 組成であるため、耐局部腐食性が特に向上しており、燐酸、酢酸、各種硫黄化合物などに対して優れた耐食性を有する材料です。当社では板、帯を供給します。

製品資料

NAS 64製品情報PDF(262KB)

主要成分 25Cr-6.5Ni-3.3Mo-0.17N
製品形状
帯
板
厚板厚板
加工性 熱間強度は、950 〜 1150℃ で SUS 430 並みです。 900℃ 以下では急激に強度が上昇するので、注意が必要です。熱間加工後は固溶化熱処理が必要です。冷間加工は SUS 304 に比較して耐力が高く、伸びが低い点に注意して下さい。
溶接性 溶接は標準オーステナイト系ステンレス鋼と同様、TIG 、 MIG および被覆アーク溶接が可能です。溶接棒は SUS 329J3L 用溶接棒を用いますが、予熱や後熱の必要はありません。脆化の原因となる σ 相の析出を防止するために、パス間温度が100℃ 以下になるようにして下さい。
熱処理 固溶化熱処理温度は1050 〜 1100℃ 加熱後急冷が必要です。冷却はできるだけ早くして脆化温度範囲( 475℃ 脆性温度範囲、 σ 脆性温度範囲)にさらされる時間を少なくする必要があります。
酸洗 酸洗は、硝酸弗酸の混酸を使用しますが、 SUS 304 に比較して耐食性が高い分だけスケールは若干落ちにくいので、酸洗前に短時間のアルカリ浸漬を行うか、またもし可能ならばショットブラストをかけると非常に有効です。
用途 各種公害防止機器、石油化学プラント、パルプ製紙プラント、海水取扱機器、水門のゲート等