高耐食鋼・合金

NAS 329J3L

  • JISSUS 329J3L
  • UNSS31803 ・ S32205
  • DIN/EN1.4462
Duplex Stainless Steel

NAS 329J3L(SUS 329J3L 、 UNS S32205 、 S31803)はオーステナイト ・フェライト二相ステンレス鋼であり、優れた耐食性および強度特性を有します。 SUS 316L 、 SUS 317L に比べて、耐局部腐食性に優れており、化学プラント、海水淡水化プラント等に用いられます。当社では板、帯を供給します。

製品資料

NAS 329J3L製品情報PDF(392KB)

主要成分 22Cr-5.3Ni-3.2Mo-0.16N
製品形状
帯
板
厚板厚板
加工性 熱間強度は、950~1150℃ で SUS 430 並みです。 900℃ 以下では急激に強度が上昇するので、注意が必要です。熱間加工後は固溶化熱処理が必要です。冷間加工は SUS 304 に比較して耐力が高く、伸びが低い点に注意して下さい。
溶接性 溶接は標準オーステナイト系ステンレス鋼と同様、TIG 、 MIG および被覆アーク溶接が可能です。溶接棒は SUS 329J3L 用溶接棒を用いますが、予熱や後熱の必要はありません。脆化の原因となる σ 相の析出を防止するために、パス間温度が100℃ 以下になるようにして下さい。
熱処理 固溶化熱処理温度は1040~1100℃ であり、熱処理後は急冷が必要です。冷却はできるだけ早くして脆化温度範囲( 475℃ 脆性温度範囲、 σ 脆性温度範囲)にさらされる時間を少なくする必要があります。
酸洗 酸洗は、硝酸弗酸の混酸を使用しますが、 SUS 304 に比較して耐食性が高い分だけスケールは若干落ちにくいので、酸洗前に短時間のアルカリ浸漬を行うか、またもし可能ならばショットブラストをかけると非常に有効です。
用途 海水ポンプ、海水淡水化プラント、製紙プラント、ケミカルタンカー、排煙脱硫装置等