高耐食鋼・合金

NAS 255

  • JISSUS 890L
  • UNSN08904
  • DIN/EN1.4539

NAS 255(UNS N08904、SUS 890L)は、SUS 316LやSUS 317Lよりも耐食性に優れるオーステナイト系ステンレス鋼で、Cu添加(1.5%)のため、硫酸や燐酸のような還元性の酸に対しても優れた耐食性を示し化学プラント用など幅広い用途に使用されています。当社では板、帯を供給します。

製品資料

NAS 255製品情報 PDF(257KB)

主要成分 20Cr-24Ni-4.3Mo-1.5Cu
製品形状
帯
板
厚板厚板
加工性 冷間および熱間加工性は標準オーステナイト系ステンレス鋼とほぼ同等です。
溶接性 溶接性は通常のオーステナイト系ステンレス鋼並みであり、予熱、後熱は必要としません。溶接棒は、厳しい腐食環境下でご使用の場合には、同等以上の耐食性を有する溶接材料の使用をおすすめしますが、腐食環境が厳しくなく、接合が目的の場合には、共金系の溶接材料を使用することも可能です。
熱処理 NAS 255は、オーステナイト系ステンレス鋼であるため、熱処理も標準オーステナイト系ステンレス鋼に準じます。なお、JIS G4305で推奨されている固溶化熱処理条件は下記の通りです。
・熱処理条件 1030~1180℃ 水冷
酸洗 酸洗は、硝酸−弗酸の混酸を使用しますが、SUS 304に比較して耐食性が高い分だけスケールは若干落ちにくいので、酸洗前に短時間のアルカリ浸漬を行うか、またもし可能ならばショットブラストをかけると非常に有効です。
用途 硫酸、燐酸プラント、海水熱交換器、化学プラント、食品プラント等