Message社長メッセージ

代表取締役社長 浦田 成己
創立100周年に際し
関係各位に改めて感謝し、
次なる成長をめざします
2025年に日本冶金工業は創立100周年を迎えました。これまでに共に歩み、支えていただきましたすべての皆様に心から感謝を申し上げます。
当社は1925(大正14)年、消火器の製造・販売をする会社として創業しました。その後、時代の要請に応えながら火工品、冶金へと事業を拡大し、現在に至っています。当社は戦後の復興需要、高度経済成長の過程で原料のニッケル製錬から製品のステンレス鋼に至る一貫大量生産体制を確立するなかでも、クルップレン法によるニッケル製錬やプラネタリーミルでの熱間圧延等、世界的にも先進的・ユニークな存在だったと言えると思います。その後、国内外における供給能力過剰による構造不況、バブル景気の崩壊とその後の30年、メーカー再編の時代を経て今日に至るまでの間、当社は少なからぬ苦難に直面しましたが、その都度全社一丸となって乗り越えてまいりました。ひとえに株主をはじめ、取引先、金融機関、行政といった関係各位が当社を支えてくださったおかげであり、感謝の念に堪えません。改めまして深く御礼申し上げます。同時に歴代経営陣や諸先輩、役職員の努力と、ともに歩んできた労働組合の経営に対する理解と協力の賜物であると、感謝する次第です。
100周年を迎えられた意義を重く受け止めながらも、当社はさらにその先の成長をめざして歩んでまいります。これまで培ったステンレス鋼の事業に加え、新たに高ニッケル合金(高機能材)事業をもうひとつの柱として、景気や原料価格の変動等に左右されないサステナブルでレジリエントな会社をめざします。GXが求められる今の社会において、ステンレス鋼はリサイクル性やメンテナンスフリー、トータルライフサイクルコストの面からも注目されています。特に高機能材へのニーズが、太陽光、水素、アンモニア等の新エネルギー、あるいは環境、水処理等、多くの分野で高まっています。こうした時代のさまざまな変化に合わせ、社会に求められる素材の供給で社会に貢献し続けてまいる所存です。
ステークホルダーの皆様には、これまで以上のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。