非磁性材料

NAS NM15M

NAS NM15Mは17Cr-15Mn-4Ni組成の高マンガンオーステナイトステンレス鋼で、従来の非磁性オーステナイトステンレスに比較して強度が高く、しかも強い冷間加工を受けても磁性を帯びることのない、日本冶金工業が開発したステンレス鋼です。日本冶金工業では板、帯として製品を供給しています。




  • 厚板

鋼種・規格

NAS規格 ASTM JIS
NAS NM15M

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化学成分

NAS NM15M

  C Si Mn P S Ni Cr N
最小 0.040 14.00 4.00 16.50 0.30
最大 0.090 0.90 15.00 0.045 0.015 4.60 17.50 0.35

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物理的性質

比熱 (J/kg・K) 480
固有電気抵抗 (μΩ・cm) 77
熱伝導率 (W/m・K) 13.2
平均熱膨張係数 (10-6/℃) 30–100℃ 16.0
30–300℃ 17.7
30–500℃ 19.2
30–700℃ 20.3
縦弾性係数 (MPa) 19.6 x 104
磁性 なし
融点 (℃) 1375-1410

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機械的性質

NAS NM15M

0.2%耐力
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び
(%)
硬さ
(HB)
≧ 390 ≧ 690 ≧ 30 ≦ 240

  0.2%耐力
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び
(%)
硬さ
(HB)
冷間圧延板 461 789 45 211

高温強度

  0.2%耐力
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び
(%)
室温 411 796 55
100℃ 358 679 57
200℃ 259 619 47
300℃ 231 607 47
400℃ 221 575 47
500℃ 191 534 42
600℃ 187 468 36
700℃ 168 371 28
800℃ 151 269 24
900℃ 90 148 39
1000℃ 34 74 62

Image: 高温強度

加工硬化特性

Image: 加工硬化特性

透磁率

冷間加工を加えても透磁率は変化せず、磁性を帯びることはありません。

Image: 透磁率

時効硬化挙動

冷間圧延後に300~500℃で熱処理することで、硬さを50~70HV上昇させることが可能です。

Image: 時効硬化挙動

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耐食性

標準オーステナイトステンレス鋼であるSUS304と変わらず、強い冷間加工を受けた後でも耐食性にほとんど変化がありません。

孔食電位による耐孔食性の評価

固溶化熱処理材 0.34 V
60%冷間圧延材 0.31 V

5% NaCl, 30℃

塩水噴霧試験による耐候性

固溶化熱処理材 発銹なし
60%冷間圧延材 発銹なし

5% NaCl, 35℃ for 7 days

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熱処理

NAS NM15Mの熱処理はオーステナイトステンレス鋼に準じます。通常用いられる熱処理条件は次の通りです。

  • 固溶化熱処理:1050~1150℃急冷

加工性

熱間および冷間での加工性はオーステナイトステンレス鋼とほぼ同様ですが、強度が高いので冷間加工、熱間加工の両プロセスにおいて留意が必要です。

用途

非磁性バネ、ガスケット、電子部品、その他各種の非磁性が要求される部品等に使用されます。

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